星の世界から部屋に戻ってきた僕とユノ
ブレスレットが揺れて
チャリッと微かに音がするたびに
僕は顔を綻ばせる
「遅くなっちゃったな」
「はい
でも凄くいい夢が見れそうです」
「チャンミナ」
「はい?」
「肩のガーゼ
とれちゃってるな」
パーティーの後にユノに手当てをしてもらった肩のガーゼは
いつの間にか剥がれてしまっていた
「あ....
シャワーの時も気をつけてたんだけど..
少し汗かいちゃったから...」
「おいで
またつけてあげる」
ユノのさっきの顔が咄嗟に頭に浮かんだ
僕の肩の傷口から滲んで赤く染まっていた血を
舌先で吸いとりながら丁寧に舐めていくヴァンパイアユノ
「あ....でも...あの...」
僕がもじもじと戸惑っていると
「ほら」
ユノは手を引っ張り
僕をソファーに沈めて座らせ
大きく開いたTシャツの襟をずらし
両手でゆっくりと肩を剥き出しにすると
息が掛かるほどの距離で
傷口に顔を近づけた
ドキッとする僕
....また.....
舌でそこを吸われるのかと思ったら
今度は抵抗しなければと思う気持ちと同時に
言い様のないときめきが僕の中で交差する
「血はもう滲んでないみたいだな」
僕はぎゅっと目を瞑り
身体を固くしてじっとしている
しかし
なかなかそこには触れてこないユノ
緊張しながらも
そっと薄目を開けて見てみると
ユノは救急箱からガーゼを取りだし
消毒液を含ませている
それをポンポンと僕の肩にあて
広範囲を丁寧に拭いていくと
もう一枚新しいガーゼを取りだし薬を塗り
手際よく傷口の上に貼り付けて
Tシャツの襟を元に戻した
「よし、これでオッケー
明日の朝またかえてやるからな
とりあえずそのままもう寝ろ」
キョトンとして座っている僕を
ひょいと抱きかかえてベッドに運び
腕から枕の上に頭をそっと落とす
そしておでこに軽くキスをして
「俺もそろそろ
ヴァンパイアから人間に戻らないとな」
微笑みながらそう言うと
上着を脱いで
ソファーの上のバスタオルを片手に取り
部屋を出ていった
バタン.......何も....しなかった.......
ベッドの上で
僕はしばらく呆然としていたが
冷静に我に返って
突然自分が恥ずかしくなった
頭のどこかで
実は何かを期待していたのかもしれなくて
ユノが僕に触れる事を
心のどこかで
実は望んでいたのかもしれなくて
うつ伏せになり
ブツブツと一人事を言いながら
髪を数回掻き毟る
さっきのは...
....仮装のせいだったのか....
僕があんな格好してたから.....
それとも...
やっぱりヴァンパイアに成りきっていたとか....
あまりにあっさりとしたユノの対応に
拍子抜けをしてしまい
僕の心は少しだけ混乱してしまった
つづく
愛のポチポチ更新の励みとなっています
心から感謝しておりますありがとうございます




今日も読んでくれてありがとんごじゃいますm(__)m
本日は上海モーターショーですね
空港サジンも沢山UPされていますが
ライブもまとめてまた高画質がUPされましたら貼りたいと思います^^
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今回、「おいで、またつけてあげる。」の『おいで』って言葉に物凄く萌えました♡♡♡ ユノに「おいで」なんて言われたら、「おいで」の距離じゃなくても全速力で走ってゆきます(笑) でも、体力的に100mくらいしか無理かな。100mでも足もつれて何度も転んじゃって、たどり着いたころには傷だらけ…。でもユノがいっぱい治療してくれるなら、まぁいっか(*´ω`*)
SMTの前と後とで読む、私の頭の中の、小説の二人のビジュアルが変化してしまってます。
チャンミンは、もうハナヨメの女装じゃないのにチャミ子が出てくるし、ユノは、TREE婚中の空港写真で金髪おろしてる、すっごくかっこいいユノだったんですが、黒髪サラ毛にイメチェンさせていただきました(笑)
ユノの優しさなのかテクニックなのか、プチ混乱中のチャンミン、この後どうなるのか楽しみです(#^^#)