プールから部屋に戻ると
ベッドの上にパーティーの案内パンフレットが置いてある
「メイキングきたみたいですね」
「これ、さっき言ってたパーティーの案内状かな?」
そう言ってユノはすぐにそのパンフレットを手に取り読み始める
「なるほどなるほど
パーティーはホテル以外の人も参加できるみたいだねぇ
仮装の衣装はえっと.....
ほとんどがもう予約済みになってるか...」
「予約済み?
仮装の貸し出し衣装がですか?」
「うん。そうみたい
俺達が聞いたのはついさっきだからなぁ
こういうの早い者勝ちなんだろなやっば
えっと余ってるのは.......と...」
今夜はホテル主催のプールサイドパーティー
年に一度このホテルで行われている恒例イベントのひとつで
スタッフもゲストも仮装衣装で参加
ホテル以外の部外者も仮装さえしていれば参加は出来るらしい
案内パンフレットの中には
ホテルの宿泊者のみが受けられる特権として
ドリンク無料券と仮装用衣装の貸し出しクーポン券が挟んである
そこには数十種類のサンプル写真が記載されていて好みの仮装をチョイス出来る様になっているがそのほとんどが予約済みになっていた
「あああー!
俺、マイケルになりたかったー!!ちっきしょー!」
ユノが一番仮装したかったマイケルジャクソンは残念ながら予約済み
「残念でしたねヒョン
あとは何が残ってるんですか?」
「うーんと...
これもダメだし、あ、これもダメかぁ
まじで何もないんじゃないこれ.....」
「あっ!」
「なんかありましたか?」
「これ!俺、これになる!やっほー」
嬉しそうにユノが指差したのはドラキュラ伯爵だった
「お、いいんじゃないですかぁ!
ヒョンこれやった事あるし似合ってたし!」
「だよな!きーまりー♪」
すっくと立ち上がり
僕の方を向いて
「ねぇ、知ってる?
ヴァンパイアは招かれないと誰かの家には入れない .....
僕を招いてくれる?」
すっかり気分はヴァンパイア
「なんちゃってー!
たっのしい~♪」
「いいっすねぇ~
じゃ、つぎ僕にも見せてくださ~い♪」
そう言いながら鼻歌を歌いご機嫌に仮装の衣装を探す僕
「ほんとだー
色んなのがあるんですねぇ!
うわっ!これスッゲー」
ゾンビのリアルな仮装を見て少々ビビる
「わっ!
スパイダーマン予約済みじゃねえっすか!
あああ~
これ狙ってたのになぁ~~」
「じゃ、ランボー、ランボーっと....」
「え~~っ
ランボーも予約済みだよぉ~
残念だなぁ~
じゃ....」
とりあえず第3候補のスターウォーズのキャラを探してみる
「あった!」
...........が、やはり既に予約済み.....
他にも見てみるが、、
「これって...
ここにあるだけなんですよね?」
「そうなんじゃない?
ここからチョイスって書いてあるし」
「あの....」
「お、決まったか?
チャンミナは何にしたかな~♪おしえて~♪」
「余ってるやつ...この3つしかないみたいなんですけど....」
衣装は全部で4パターンしか余っていなかった
その1つがドラキュラ
あとの2つは
シンデレラ、マリーアントワネット
そして意味が全く分からないのがもうひとつ
日本語で「ハナヨメ」と書かれている
どれもドレス姿の仮装だった
「 僕....これ...どれも無理です」
「でも参加条件は仮装なんだろ?
どれか選ばなきゃいけないんじゃないの?」
「でも....これ..
どれもただの女装になるだけですよぅ」
「そっか?
シンデレラなんてどう?
ガラスの靴とかチャンミナ似合いそうだけどな ~
いや、気品漂うマリーアントワネットも捨てがたいなぁ!」
「あの......」
「やっぱハナヨメだなっ!
これだよ!チャンミナのウェディングドレス最高だろうなぁっ」
「嫌です」
「ん?」
「僕、ドレスなんか着たくないっ
絶対にやだ!」
そりゃそうだろ.....
なんでこんなとこまで来て女装しないといけないんだ.....
「知ってる人いる訳じゃないし
それにチャンミナこういう仮装したら誰も男って気づかないんじゃないか?」
「どういう意味ですか?」
「ああ~、いい意味で言ってるんだよ
チャンミナは綺麗な顔立ちだからさ
ドレス着ても違和感ないっていうかさ」
「そういう問題じゃねーです」
「どうしても嫌?」
「嫌です」
「うーん....そっか....
分かった分かった!じゃ、こうしよう」
「はい?」
ユノはまたすっくとその場に立って
左手を真っ直ぐ上にあげて
「俺がハナヨメになるっ」
「は?」
「だーかーらー
俺がハナヨメに仮装するからチャンミナはドラキュラやれよ!」
「ええっっ」
そんな.......
ユノにドレスを着せるなんて.....
あのカリスマ舞台王に女装させるなんて........
そんなこと.......
.........僕にはできない............
「ダメですっ!!!!」
「仕方ないだろ?
大丈夫大丈夫、俺やる時はとことんやるから
立派なハナヨメになって見せる!」
立派なハナヨメって~~
「絶対にダメです!!!!」
「チャンミナ?」
「ダメったらダメ!!」
「でも...そしたらどうするのぅ?」
「僕が.....」
「うん?」
「僕がハナヨメになりますっ!!」
はっ........
言ってしまった.......
「え?チャンミナいいの?イケるの?」
「はいっ
だからヒョンはドラキュラでお願いします」
まじか......
これでもう後戻りが出来なくなった
ところで...
なんでハナヨメなんだ.....
そもそもハナヨメって仮装なんだろうか.....
つづく
(この物語はフィクションです)
愛のポチポチいつもありがとうございます!
更新の励みになってます感謝感激




VOGUEが15周年になるんですね。
オフィシャルにて二人のコメント
→
こちらこちら懐かしい撮影のメイキング⁽
→
こちらいや~
今見てもいいですねぇ(* ̄ー ̄)
二人のビジュアルもバッチグーー!
- 関連記事
-
スポンサーサイト