「ごちそうさまー
ハァ~
お粥旨かったなぁ~」
「うん!なかなかでしたよね
イケてるよこのお粥」
ホテルのフロントで注文した具がほとんど入っていない質素なお粥
久しぶりの優しい味に少しの感動を覚える
思えばここに来て濃い味のものばかりだった
お粥なんて家に帰ればいくらでも食べられるのに
こんなに優しくてホッとする味だったとは
ここに来なければ一生気づかなかった事かもしれない
こういうのを小さな幸せと呼ぶのだろうか
「チャンミナ
ところでこんな時間になっちゃったけど
目的の場所は急がなくていいの?」
「うん。。。
それなんだけど...
明日、帰る前に行こうと思って..」
「明日?
今日じゃなくていいの?
明日は帰らなきゃいけないからあんまり時間ないんじゃない?」
「でも朝早くから行けば
夜の飛行機の時間には十分間に合うと思うし」
「いいの?それで?」
「はい
ヒョンはそれで大丈夫ですか?」
「俺は勿論それでもいいけど
チャンミナ明日行くってそれいつ決めたの?」
「お粥食べてるとき」
「あーはーはーはーはー!!!
おもしろい~~~
チャンミナって時々ほんと予測がつかないよなぁ~」
ユノは両手を叩きながら思いきり笑う
ここに来たのはそのためだったけど
ユノが来てから僕の頭の中の予定は少し変わった
もともと僕は予定は念入りに組む方だが
そこに縛られるのも実はあんまり好きじゃなくて
その場になって気持ちが変わったりする事は普段からたびたびある方だ
それを人は気まぐれというかもしれないけど
その時湧き出す感情はその瞬間しかないと思うし
そんな気持ちも時にはとても大切な事だと思っている
勿論、周りの人を振り回す事は良くないから
ちゃんと人の意見も聞き入れる
「じゃ、明日は早起きするか~」
「うん。今日は一日まったり過ごしましょう」
「熱いの食べたらまた汗かいちゃったな
プールにでも飛び込んでくるか」
「そうですね
食後の運動で少し泳ぎましょっか」
まったりと過ごす南国のひととき
時間に縛られる事もなく
起きたい時に起きて食べたい時に食事をする
汗をかいたらプールに飛び込み
好きな本を好きなだけ読んで
喉が渇いたらビールを飲み
眠くなったらまた昼寝をする
旅先での1分1秒の時間は僕達にとって
とても貴重であったけど
それゆえ予定も目的もなく
ただ穏やかにゆっくり流れるこの時に僕はとても魅力を感じた
ホテルにはプールが全部で3つ設置されていて
入り口付近に2つの大きなプール
敷地の奥にはこじんまりとした楕円形の形をしたプールが1つあった
僕達の部屋は丁度プールの位置とは隣り合わせで
デッキを出で2メートルくらい歩いて階段を下りるとすぐそこには
南国らしいエキゾチックな森林に囲まれた水辺の風景が広がった
ほとんどの宿泊者は入り口付近のプールに入るため
奥まった敷地のプールには誰も来る事はなく
その時も僕とユノの2人だけ
まさにプライベートプールの様な感覚だった。
誰も入っていないプールは南国といえども水温はとても冷たくて
いきなり全身入るには勇気が要った
僕はひとまずバスタオルをチェアーの上に引き
水分補給のためのペットボトルを3本用意して
十分な準備運動をしようととりあえず膝の屈伸を始める
それでも水の冷たさが気になり
片足を入れてはためらいながら中々水の中に入る事が出来なかった
すると後方でバシャッと大きな音がする
振り返ってみると
とっくにユノはプールに飛び込んでいた
「チャンミナーー
ひゅ~~~きっもちいいぞ~~~」
手をバタバタさせて
水しぶきを上げて子供の様にはしゃぐユノ
「ヒョーン
ちゃんと準備運動しなきゃダメだよ~
足吊ったらどうするんですかー」
僕の言葉は全く聞き入れず
プールの端から端までクロールで泳ぎだすユノ
そして途中水の中に頭からジャボンと潜る
「潜水かぁ。。。
海じゃないんだから魚もいないよな。。」
「...........」
「あれ?ヒョン?」
しばらくしてもユノは一向に上がってこない
「ヒョン??ヒョーーーン!」
もしや足吊ったとか.........
コンクリートに跪き首を思い切り伸ばしてユノが潜った場所を見る
5分が過ぎてもユノは水から顔を出さない
う....そ...
「ヒョン!」
焦った僕は勢いよくプールに飛び込んだ
必死で泳いでユノのいた位置に近づいて潜ると
そこには苦しそうに目を瞑り手足をユラユラとさせて
半分気を失いかけているかの様なユノがいた
・・溺れたか
僕はユノの身体を捕まえて水面へと泳ごうとするが
足をバタバタして伸ばすと下には何かがあたる
「え、、
ここ.........」
冷静になってゆっくり下に片足をつけてみる
「あ、あれ? あし・・つく・・」
プールの水は首の辺りくらいまでの深さで余裕で立つ事が出来た
その時
「なんちゃってーーー」
いきなりユノが飛び跳ねて僕の肩に抱きついた
「うわっ!え”~~」
「はぁはぁっ
苦しかった~~~~
やばいやばいほっんと溺れるかと思ったぁぁ~~
びっくりした?
あれあれ、あれ見て」
そう言いながら目の前の石段のところを指でさす
そこには「水深1m80cm」と大きな文字がチョークで書かれていた
「ヒョン!!
もう~~いい加減にしてよ!」
「ごめんごめん
だってチャンミナなかなか入ってこないからさぁ」
あまりの水温の低さに入るのを躊躇していた僕だったが
お陰ですっかり全身ずぶ濡れになった
「入ってみるとそうでもないだろ?」
「そうだけど。。。」
「もうっ
こういうのはやめてください!」
「はいっ承知致しましたっ」
そう言いながら敬礼をするユノ
まったく.......
ほんとに事故にでもなったらどうするんだ....
でも..案外そんなに冷たくなかったか。。。
思い切って入ってみて良かった.....
プールの外と中では見る景色がまるで違った
宝石をいくつも散りばめたかの様に木漏れ日がキラキラと水面を照らす
ゆっくりと泳いでいると
ジャブジャブッと水の渦が何重にも広がって
波のように涼しい音が耳元で広がる
空に向かって真っ直ぐと伸びた木々に囲まれ
まるで森の中を飛んでいるかの様な錯覚に陥る
その神秘とも壮大とも言える景色に感動してユノもうっとりしている様だった
先端まで泳いでいって僕はユノの隣に並んでみる
僕達が泳ぐのを止めると辺りは一気に静まり
鳥の声と風の音だけが遠くに聴こえた
「静かだな」
「うん
こんな世界もあるんですね...」
どこから飛んできたのか
色鮮やかな小鳥が一羽
僕達の目の前にとまって水浴びを始めた
2人で目を合わせて
「シーッ」と鼻の前に人差し指を立て静かに見守っていると
いつの間にかもう一羽やってきて
仲良く水浴びをしたかと思うと
小鳥達は同時に飛び立って行った
空高く遠くに飛んで行く小鳥達を僕達は
見えなくなるまで
いつまでもいつまでも見送った
「あの鳥たちも....
二羽一緒だから
あんなに高く飛べるんだよな...」
「そうですね...
飛んでいく場所が同じだと思うから
安心してとても高く飛べるんだと思います」
それから
僕とユノは特に言葉は交わさなかったけど
しばらくずっと同じ空を見詰め
お互いの肩と肩を自然に抱き合いながら
ただその壮大な景色と
幸せな時間を心に焼き付けた
ユノと見たこの日の空を
僕は決して忘れる事はいだろう
つづく
(この物語はフィクションです)
愛のポチポチいつもありがとうございます!
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こちら「ピョルバラギ」のユノ映像分割です
まだ見てない方がいましたら~
↓
こちらこちらこちらこちらこちらこちらこちらはフルです
↓
FULL1FULL2日本記事の内容を少し
↓
東方神起 ユンホ、自身の演技力不足について「指摘されることが嬉しい」前向きな姿を見せる東方神起 ユンホ、所属事務所SMの後輩たちの公開恋愛について“大切な人は守ってあげないと”東方神起 ユンホ「接着剤入り飲料水事件、引退まで考えるほど辛かった」こちらはムソクショットが沢山あります
↓
こちらこちらも
↓
こちら真夏にムソクの衣装はきついだろな~~

ピョルバラギを見るとユノ少し痩せたかな?
今の黒髪ヘアは大学生っぽい感じでいいですね~
こういう普通っぽいビジュアルで
ハニバニやられると余計にエロく感じますなっ
チャンミンのビジュアルは今頃どんな風になってるんだろか( ̄▽ ̄lll)
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